崖の上のポニョ / 101分

絵については劇場やBlu-rayで見たわけではないのですが、それでも波の上を走るポニョは感動的で、同時になんか怖い。そう、ポニョは徹頭徹尾、何なのかが分からなくてとても不安な映画だ。ぼんやりとしたポニョ像は見えるが、口を開けば「そうすけすきー!」…

ネコナデ / 85分

ブザー・ビートの脚本家の大森美香による監督作品。猫がかわいい…以外は特に言うことがない。 ソナチネの大杉連を見たばっかりだから、随分お茶の間化した大杉が、急に銃を撃ちまくるんじゃないかと思ったら、急に若者を殴った(大杉があんなに弱い筈が無い…

ミスト / 125分

最後のアレは個人差が出るにしても、なかなか面白いB級パニック映画だった。それとクリーチャーが気持ち悪い!あとデカイ!!演出的にも低予算モンスターパニックとして、善と悪の描き方など、ある意味古典的な方法論にそって丁寧に描いていき(B級映画として…

Perfume / GAME

女性3人組テクノポップアイドルユニット。プロデューサーの中田ヤスタカ氏が手がける良質のテクノポップと、個性的なダンスをまるで簡単そうに見せる健気さと、アイドルにありがちな目に余る上昇志向を全く感じさせない素朴さや、人懐っこい広島弁で、木村カ…

クローバーフィールド/HAKAISHA / 85分

NYで起きたとある大惨事をたまたま撮影していた一般人ビデオが見つかった。といういわゆるブレアウィッチ系のそれ。映画かどうかも分からない動画がYouTubeに上がってて、それが発見されるやいなや一躍注目みたいな仕掛けも、ブレアウィッチ系のそれだよね。…

電気グルーヴ / J-POP

これヤバイな!かっけー 卓球の曲は数パターン定番の展開ってのがあって、そっからそんなにはずしてないので『いつもの』といって切って捨てれる部分もあるし。テクノの宿命である、ボディミュージックとしての即物性と最新系として聞くと若干古く聞こえる部…

Sweet Rain 死神の精度 / 113分

人気作家・伊坂幸太郎のベストセラーを金城武主演で映画化。一風変わった死神と、人間との奇妙な交流を綴る。本作は、伊坂幸太郎の小説を元に細かい変更を加え、様々な人間との交流に、一本の流れを作っているが、なるべく伊坂幸太郎の雰囲気を忠実に再現し…

KIDS / 109分

傷を移動させる力とか、ドリカム状態の三人が、受けた過去の傷ゆえ町を離れられないとか、家族の問題を擬似家族で代替する所とか、上手くすれば面白くなったのかも。うーん…所詮BLアイドル映画なのかなぁ。 まず、町が荒廃しているという台詞がそこかしこに…

28週後… / 104分

ダニー・ボイル作「28日後...」*1の続編。監督は「10億分の1の男」*2を撮ったフアン・カルロス・フレスナディージョに変更。これが大正解。前作の数倍面白くなってます。「28日後...」で猛威を振るったウイルスは収まり、復興作業が始まったイギリスが舞台。…

ディスタービア / 104分

モニタから「この芸人糞だ」「この歌手もう終わったよな」といって批判・批評する時、言っている自分の安全圏は批判されない。ネット以降「あちら」と「こちら」のラインはかなり明確に見えるようになったが、その多くがポップコーンを片手に人の人生を覗き…

伝染歌 / 128分

どうやらですね原田眞人監督は、映画監督という職業ながらフィクションを描きたくないらしいんですわ(BLOG各自調査)。そもそも、10年前にそこそこヒットしててカラオケで歌えるならさ…って、言い出したらキリが無いけど。マジやる気無いなら帰っていい 余り…

大日本人 / 113分

大日本人自体の感想とちょっとずれるんですけど、多分俺と似た辺りの年齢の人は、信者とかそういう以前に、ダウンタウンのヤバさって、かなり身にしみてると思うんですね。で、松本って結構マジじゃないすか、天然というか。それがナイーブ故のボケだという…

天国は待ってくれる / 105分

学生時代よく遊んでた仲間が、就職と共にだんだん会えなくなって、サラリーマンとそれ以外の時間がずれていく怖さとか、それが突然の事故で、植物人間をハブにまたよく顔を合わせるようになるモラトリアム感(擬似的なユートピア)とか異常に俺の年代くらいに…

手紙 / 121分

人気ミステリー作家・東野圭吾の同名小説を映画化した社会派ドラマ。ワイドショウへのアングルとして見るなら、加害者家族の問題と言う視点は、時代に即したテーマに思える。 東野圭吾の小説の発売が2003年で、この小説はどのような時代背景なのか?と、疑問…

cherry pie チェリーパイ / 80分

口の中でさくらんぼを食べながら喋る北川景子(実際は口の中に何も入っていないらしい)を始め、原田夏希、肘井美佳と、かわいい女優が、より取り見取りなので、それを見てたら終わりました。北川景子がかわいけりゃそれでいい映画なのかもしれないけど、ブザ…

レミオロメン / HORIZON

2nd「ether」より1年2ヶ月振りとなる、待望の3rd「HORIZON」。2ndでストリングスや鍵盤の導入により、多彩なアレンジを纏ったレミオロメンによる、新たなサウンドスケープ、文字通りHORIZON(地平線)をが見えるようなアルバム。過剰なオーケストレーションやプロ…

LAST ALLIANCE/DAZE&HOPE

時は2002年。ハイスタ擬きのメロコアバンドが幅を広げるシーンの中、独自のエモーショナルかつメロディアスな楽曲を書くex-S★CREATERSのVo,G安斉龍介、Dr小澤浩史と、独創的な世界観を宿したex-BERMUDAのVo,B松村孝彦、Gの佐野森吾によって結成されたLastAll…

SCOOBIE DO / Funk-a-lismo!

キラーチューンぞろいのファーストに期待しすぎて、がっかりして以来、最近その後の作品を今になって聞きなおしたら、ヤバイ!スゲーかっこいい!レコードの良さって感じかな。レコード聞いた事無いけど。超おどりたくなる。この頃のスクービーは、どこか吹…

疾走 / 125分

20歳位の頃好きだったSABU監督による、おそらく初めてオリジナルではない、重松清の小説「疾走」の映画化。SABU監督といえばひたすら走るシーンで、椅子に座って映画を見ている僕らを挑発するような監督で、タイトルも疾走なので原作ファンもSABUファンも幾…

親切なクムジャさん / 114分

パク・チャヌク監督による「復讐者に憐れみを」「オールド・ボーイ」に続く復讐3部作完結編。最後の復讐者は女性。演じるは、チャングムの誓いで有名なイ・ヨンエ。 前二作に比べると、主人公が女性ということで、残酷描写は控えめ。己の非力さを分かってい…

フジファブリック / FAB FOX

ロングセールスを続ける1st[フジファブリック]以来、約1年振りの2ndアルバム。前作で発揮された変態性は、より濃縮されフジファブリックのカラーに消化されている。進化した演奏力に裏付けされた表現力によって、楽器とぶつかりがちだったメロディが格段に光…

BULLET FOR MY VALENTINE / THE POISON

LostProphetsを輩出した『Visible Noise』発、ウェールズ出身の4人組。プロデュ―サーに等を手がけたCOLIN RICHARDSON。最近はUSやUK共に、この手のサウンドが飽和しており、一聴しただけでは違いが分からなくなりつつあるけれど。このバンドは、ともすれば単…

放送禁止4―恐怖の隣人トラブル― / 45分

『放送禁止4―恐怖の隣人トラブル―』05年10月13日 26時25分。偶然なのか、引越しおばさんの話とも取れる隣人トラブルモノ。こういった、奇妙な同時代性や運命脅迫は、フェイク・ドキュメンタリーのエンターテイメント性をより強度なものにしてくれる。二作目以…

電気グルーヴ×スチャダラパー / 電気グルーヴとかスチャダラパー

いい歳して、バカだなぁ。それ以上でも、それ以下でも無い気がするんですが。無理から、話を広げるならば。最早、電気グルーヴもスチャダラパーも、コンパクトディスクの形式で新曲を提供するという、バンドのような必然性を持たなかった。が、もし、そうい…

LCD SOUNDSYSTEM / LCD SOUNDSYSTEM

21世紀、エレクトロクラッシュシーンにおいて、THE RAPTUREやRADIO 4を手掛け、世界に名を轟かせたJames Murphy(LCD Soundsystem)とTim Goldsworthy(U.N.K.L.E.)による、プロジェクトDFA(Death From Above)。そのJames Murphy自身によるプロジェクト、LCD…

Janne Da Arc / JOKER

ヒット曲「月光花」を携えた、Janne Da Arc待望の6thアルバム。今までは、売上も頭打ちになっていたが、メジャー戦線に訴えるキャッチーさと、マニアを唸らせるテクニックを併せ持った、いつブレイクしてもおかしくないバンドだっただけに、ずっと指示し続け…

FLOW / DAYS

今までのFLOWのイメージを覆す、爽やかポップ・チューン。FLOWは、今までもアニメの力で確実に数字を取ってきたバンドだが、今回も人気が出る事が予め決まっていたアニメ、交響詩篇エウレカセブンのOPテーマ曲として売ってくる辺り、もしかして、アニメ層にF…

Dragon Ash / crush the window

04年7月のSINGLE「Shade」以来、ほぼ1年ぶりとなるリリース。はっきり言って、今回の曲は気合入ってます。高速ドラムンベースに乗っかる、KJの泣きフロウは、「何故今更?」と「直球ど真ん中を」の中心を、余裕の表情で渡り切ってしまう、彼等なりの90'sプレ…

BLOC PARTY / SILENT ALARM

99年にロンドンを拠点に活動開始。個性的なレーベル『Wichita』と契約。04年にSg[BLOC PARTY.EP]でデビュー。同年「SUMMERSONIC04」に出演。05年にプロデューサーPaul Epworth(主な仕事Future Heads)、ミキサーRich Costey(主な仕事MUSE、COLDPLAY)を迎え[SILE…

コントロール / 105分

"怪物"と呼ばれた死刑囚と、善良な市民を見事に演じ分けるレイ・リオッタと。その主人公を影から見守る親のような眼差しと、モルモットを観察する博士を違和感なく同居させたウィレム・デフォーの二人無くしては、この映画の魅力は半減してしまうと言っても…