2009-01-01から1年間の記事一覧

サマーウォーズ / 114分

■小磯健二の話。主人公のケンジは、外部の視点で些か過剰で普通じゃない陣内家において、冷静ではなくとも、普通のアングルを齎しています。これは、終始ケンジ視点で描かれることから、とある田舎の物語に"巻き込まれる"形のアドベンチャーという骨格になり…

ヱヴァンゲリヲン新劇場版:破 / 110分

最初に、先に情報は入れないほうが絶対面白いから、他人の感想は読まないほうがいい。 僕にとっては端的に言って、長いMAD作品を見ている気分でした。MADにしては長い。なんで横から文字がでてこないんだろう?っていう気分。ほらアスカがあれだよ、みんな書…

ハイキック・ガール! / 81分

『マッハ!』を買い付け大ヒットさせ、2008年に『少林少女』というトンデモヒット映画と『黒帯 KURO-OBI』というB級佳作映画に関わった西冬彦による、初監督映画『ハイキック・ガール!』。要するに今、日本で格闘アクションを見るのなら覚えておいた方がい…

ROOKIES-卒業- / 137分

森田まさのり原作漫画の大ヒットドラマの劇場版。ある事件により一度は夢を諦めヤンキー化した野球部員が、一人の教師に触発され夢の甲子園をめざすと言う、俗に言うヤンキー+スポ根なのだが。TVドラマの時点でその殆どの問題は解消されており、ヤンキーに見…

重力ピエロ / 119分

ある問題を抱えた家族の絆を、スタイリッシュな文体で軽やかに綴った伊坂幸太郎の同名ミステリーを実写映画化。連続放火事件の現場で見つける、グラフィティアートの謎を追う兄弟が、やがて家族の過去と向き合っていくさまを軽妙かつエモーショナルに描く。 …

イエスマン / 104分

後ろ向きだった男が自己啓発セミナーに言ってYESしか言わなくなったら人生が変わるっていう、あれあれおかしな宗教映画?みたいな感じなんかなあ、つまんないって聞いたし。と思ったらまあそんな話では少なくとも無かった。普通によく出来た伏線がどんどん回…

フィッシュストーリー / 112分

伊坂幸太郎原作の映画を数多く手がける、中村義洋監督による所謂パズル型ミステリー。複数の時系列の物語を通して、とある奇跡を文字通り『フィッシュストーリー(ホラ話)』として軽やかに描く。 映画内でも暗示的に表現されるが、オウムや大震災などに顕著な…

昴-スバル / 105分

黒木メイサがバレエを頑張らなくても頑張る映画。 原作は漫画なのだが、漫画なら許容されていた部分が映画では限りなくご都合主義に見えてしまっていて残念。英語と中国語と日本語で会話が進んでも違和感を感じないのは漫画の中だけだろう。 バレエと言った…

DRAGONBALL EVOLUTION / 87分

ドラゴンボールをパクったHEROESとかの異能力者モノの外ドラみたいだった。そういった見方では、学校じゃ冴えない悟空が不良と喧嘩するシーンなんか面白かったと思う。でもそれ以降は、いくらこれはドラゴンボールじゃない。と自分に言い聞かせてもドラゴン…

ヤッターマン / 111分

これはヒドイ。ヤッターマンを汲み取った三池の、一周して褒めたり貶したりするのが嫌になる下らなさに、多くの感想と同じく馬鹿負けした。そういえば映画秘宝のインタビューで言ってたんだけど。ガッチャマンの映画化の打ち合わせをしている席で、逆にヤッ…

ハルフウェイ / 85分

北川悦吏子と聞いて見たんだけど、どうしてもフェティッシュな北乃きいへの目線に目を奪われてしまうので、とても混乱する。いや脚本的に男性的な目線で女性を描いても、いつもどうりとしか思わないけど、フェティッシュな画を撮るので、監督やってみたら実…

少年メリケンサック / 125分

ダメダメOLかんなが動画サイトで見つけたパンクバンド『少年メリケンサック』は、実は25年前に解散していてメンバーは全員おっさんになっていた。だが、それを社長には言い出せず、だましだましツアーに出なくては行けなくなったのだが…という、ロードムービ…

愛のむきだし / 237分

今は何が正しいのか分からない、と大衆意識を分析する言葉がありますが。そこには失敗の困難さからくる、成功譚の肥大化という問題が見て取れます。私はここにネット的なアーカイヴがデフォルトになった世界を見ます。誰もが映画に正解は無いと言う事を分か…