Janne Da Arc / JOKER


JOKER

ヒット曲「月光花」を携えた、Janne Da Arc待望の6thアルバム。今までは、売上も頭打ちになっていたが、メジャー戦線に訴えるキャッチーさと、マニアを唸らせるテクニックを併せ持った、いつブレイクしてもおかしくないバンドだっただけに、ずっと指示し続けていたフアンには、嬉しい悲鳴だろう。アルバム毎に楽器が上手くなり、個人の主張と、バンドとしてのバランスを崩すことなく練られた、アレンジ構成。それでいて、嫌味じゃなくポップに聞かせてしまう力は、本当の実力、技術をもったバンドならでは。路線としては、ヴィジュアルと括られると思いますが、それ以上にロックバンドとしての自力を感じさせ『Children of bottom』辺りを髣髴とさせるメロディーは、ジャンルを問わず、広く音楽ファンに愛されて欲しい。個人的には「GAIA」に続く、超名盤だと思います。細かい事を言えば、曲順。特にシングル曲の配置が、最初気になりました。が、何度も聞いているうちに慣れました。余談ですが今、最も手堅いアニメタイアップ。しかも人気の時間帯。有名原作モノ。それによって採算の合う、数字をはじき出し、結果的には30万枚も売り上げた事は、優秀な仕事でしょう。しかし、TV用に歌詞を変える事は(最近よくあるんだ)バンド側にも、それによって混乱を招くであろうフアンにも、失礼ではないでしょうか。音楽的な必然性が、もしもあったのだとしたら、それを誰にでも分るよう表記し、誤解をしにくい対応をするべきだったと思います。「月光花」でフアンになった方の、こういった声を聞いて、とても残念に思いました。