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■小磯健二の話。主人公のケンジは、外部の視点で些か過剰で普通じゃない陣内家において、冷静ではなくとも、普通のアングルを齎しています。これは、終始ケンジ視点で描かれることから、とある田舎の物語に"巻き込まれる"形のアドベンチャーという骨格になり…
最初に、先に情報は入れないほうが絶対面白いから、他人の感想は読まないほうがいい。 僕にとっては端的に言って、長いMAD作品を見ている気分でした。MADにしては長い。なんで横から文字がでてこないんだろう?っていう気分。ほらアスカがあれだよ、みんな書…
『マッハ!』を買い付け大ヒットさせ、2008年に『少林少女』というトンデモヒット映画と『黒帯 KURO-OBI』というB級佳作映画に関わった西冬彦による、初監督映画『ハイキック・ガール!』。要するに今、日本で格闘アクションを見るのなら覚えておいた方がい…
森田まさのり原作漫画の大ヒットドラマの劇場版。ある事件により一度は夢を諦めヤンキー化した野球部員が、一人の教師に触発され夢の甲子園をめざすと言う、俗に言うヤンキー+スポ根なのだが。TVドラマの時点でその殆どの問題は解消されており、ヤンキーに見…
ある問題を抱えた家族の絆を、スタイリッシュな文体で軽やかに綴った伊坂幸太郎の同名ミステリーを実写映画化。連続放火事件の現場で見つける、グラフィティアートの謎を追う兄弟が、やがて家族の過去と向き合っていくさまを軽妙かつエモーショナルに描く。 …
後ろ向きだった男が自己啓発セミナーに言ってYESしか言わなくなったら人生が変わるっていう、あれあれおかしな宗教映画?みたいな感じなんかなあ、つまんないって聞いたし。と思ったらまあそんな話では少なくとも無かった。普通によく出来た伏線がどんどん回…
伊坂幸太郎原作の映画を数多く手がける、中村義洋監督による所謂パズル型ミステリー。複数の時系列の物語を通して、とある奇跡を文字通り『フィッシュストーリー(ホラ話)』として軽やかに描く。 映画内でも暗示的に表現されるが、オウムや大震災などに顕著な…
黒木メイサがバレエを頑張らなくても頑張る映画。 原作は漫画なのだが、漫画なら許容されていた部分が映画では限りなくご都合主義に見えてしまっていて残念。英語と中国語と日本語で会話が進んでも違和感を感じないのは漫画の中だけだろう。 バレエと言った…
ドラゴンボールをパクったHEROESとかの異能力者モノの外ドラみたいだった。そういった見方では、学校じゃ冴えない悟空が不良と喧嘩するシーンなんか面白かったと思う。でもそれ以降は、いくらこれはドラゴンボールじゃない。と自分に言い聞かせてもドラゴン…
これはヒドイ。ヤッターマンを汲み取った三池の、一周して褒めたり貶したりするのが嫌になる下らなさに、多くの感想と同じく馬鹿負けした。そういえば映画秘宝のインタビューで言ってたんだけど。ガッチャマンの映画化の打ち合わせをしている席で、逆にヤッ…
北川悦吏子と聞いて見たんだけど、どうしてもフェティッシュな北乃きいへの目線に目を奪われてしまうので、とても混乱する。いや脚本的に男性的な目線で女性を描いても、いつもどうりとしか思わないけど、フェティッシュな画を撮るので、監督やってみたら実…
ダメダメOLかんなが動画サイトで見つけたパンクバンド『少年メリケンサック』は、実は25年前に解散していてメンバーは全員おっさんになっていた。だが、それを社長には言い出せず、だましだましツアーに出なくては行けなくなったのだが…という、ロードムービ…
今は何が正しいのか分からない、と大衆意識を分析する言葉がありますが。そこには失敗の困難さからくる、成功譚の肥大化という問題が見て取れます。私はここにネット的なアーカイヴがデフォルトになった世界を見ます。誰もが映画に正解は無いと言う事を分か…
これって流行語になったアラフォー・婚活・負組み(お一人様とかも)を狙った。30代女性が主人公の、女性監督による、前向きに生きようってラインだと思ったけど。コンカツ・リカツとか普通に見えてエゲツないやつを見ちゃってたんで、なんか思ってた通りに…
刀・チャンバラをコンセプトに、4本の監督が短編アクションを撮ったオムニバス作品。まぁまぁ楽しめたけど、想像に一番近かったのは一本目のキリコ。面白かったのは、こども侍。好きなのは妖刀射程、押井は問題外。 まずは、この間紹介したTHE MASKED GIRL …
とんでもないもの見ちまった。ここ数十年で最も何も無くて面白くもない映画体験。開始から2〜30分全く台詞の無い、演技もしない長谷川京子のタイ旅行を見せ付けられて、間違えて長谷川京子のイメージビデオを再生したのかと思った。長谷川京子は綺麗だしノー…
お腹が空いたので、料理映画として全然良かったんじゃないすかね。野菜を切る音、肉を炒める音、鍋を操る金属音、それを食べる音など、料理の音が美味しく、見ていて食欲が沸いてくる。そして調理場独特の雰囲気を自然光が照らすので、他の料理映画に比べ、…
何度も映像化されている谷崎潤一郎による同名小説の映画化。過去山口百恵×三浦友和が演じたものが最も有名だと思われる。それを今回ハリケンブルー長澤奈央と、テニプリ俳優斎藤工が演じる。僕は長澤奈央が脱いだって聞いたから見たんだ。なのに…なのに…全身…
アバンタイトルに私は掴まれてしまったので、概ね高評価。死と食のベタなエピソード、セックスへの導入等、下敷きとして『お葬式』があると、より楽しめると思う。難があるとすれば、若干脚本のバランスが悪かったように思う。前半の掴みと伏線の張り方はと…
もし仮面ライダーを女子高生がやったら…という部分は決して掘り下げず、昔流行った動画「カンフー女子高生(http://www.youtube.com/watch?v=WDQ5sCFwqHA)」を長くしただけの映画。でもカンフー女子高生からパンチラを抜いて、スパッツを穿かせてるのでかなり…
鬼門、重松清原作。もともとオムニバス形式の小説を一本に纏め上げているため、単純にまとまりが無く、散漫な印象で分かりづらい。石橋杏奈を含めた数人の俳優が、学生時代から大人にかけて、一人で演じているのだけれど、その時間の経過を演技で表現できて…
絵については劇場やBlu-rayで見たわけではないのですが、それでも波の上を走るポニョは感動的で、同時になんか怖い。そう、ポニョは徹頭徹尾、何なのかが分からなくてとても不安な映画だ。ぼんやりとしたポニョ像は見えるが、口を開けば「そうすけすきー!」…
ブザー・ビートの脚本家の大森美香による監督作品。猫がかわいい…以外は特に言うことがない。 ソナチネの大杉連を見たばっかりだから、随分お茶の間化した大杉が、急に銃を撃ちまくるんじゃないかと思ったら、急に若者を殴った(大杉があんなに弱い筈が無い…
最後のアレは個人差が出るにしても、なかなか面白いB級パニック映画だった。それとクリーチャーが気持ち悪い!あとデカイ!!演出的にも低予算モンスターパニックとして、善と悪の描き方など、ある意味古典的な方法論にそって丁寧に描いていき(B級映画として…
NYで起きたとある大惨事をたまたま撮影していた一般人ビデオが見つかった。といういわゆるブレアウィッチ系のそれ。映画かどうかも分からない動画がYouTubeに上がってて、それが発見されるやいなや一躍注目みたいな仕掛けも、ブレアウィッチ系のそれだよね。…
人気作家・伊坂幸太郎のベストセラーを金城武主演で映画化。一風変わった死神と、人間との奇妙な交流を綴る。本作は、伊坂幸太郎の小説を元に細かい変更を加え、様々な人間との交流に、一本の流れを作っているが、なるべく伊坂幸太郎の雰囲気を忠実に再現し…
傷を移動させる力とか、ドリカム状態の三人が、受けた過去の傷ゆえ町を離れられないとか、家族の問題を擬似家族で代替する所とか、上手くすれば面白くなったのかも。うーん…所詮BLアイドル映画なのかなぁ。 まず、町が荒廃しているという台詞がそこかしこに…
ダニー・ボイル作「28日後...」*1の続編。監督は「10億分の1の男」*2を撮ったフアン・カルロス・フレスナディージョに変更。これが大正解。前作の数倍面白くなってます。「28日後...」で猛威を振るったウイルスは収まり、復興作業が始まったイギリスが舞台。…
モニタから「この芸人糞だ」「この歌手もう終わったよな」といって批判・批評する時、言っている自分の安全圏は批判されない。ネット以降「あちら」と「こちら」のラインはかなり明確に見えるようになったが、その多くがポップコーンを片手に人の人生を覗き…
どうやらですね原田眞人監督は、映画監督という職業ながらフィクションを描きたくないらしいんですわ(BLOG各自調査)。そもそも、10年前にそこそこヒットしててカラオケで歌えるならさ…って、言い出したらキリが無いけど。マジやる気無いなら帰っていい 余り…