ボウリング・フォー・コロンバイン/120分


ボウリング・フォー・コロンバイン

2002年カンヌ国際映画祭を最も賑わした作品、前例のない20分にも及ぶスタンディングオベーションを巻き起こし、審査委員長の<デヴィッド・リンチ>は、急遽特別賞を作って、限りない賞賛と敬意を贈った。監督は今、アメリカで一番影響力を持つジャーナリスト<マイケル・ムーア>。突撃アポなし取材というスタイルで、コロンバイン高校銃乱射事件を入り口にアメリ銃社会を斬っていく。なぜコロンバイン事件が起きたのか?なぜ銃犯罪が多発するのか? こんなアメリカに誰がした?<マイケル・ムーア>を評する時に語られるドキュメンタリーやジャーナリズムと言う評価は隠れ蓑で、彼の映画は、プロパガンダだと思う。まだまだ浅い、論点がずれている、重箱の隅を突付いたり、揚げ足を取ったりで、いってる事に矛盾を感じる、皆さん。ご苦労様です。核心に迫らない作り方にしてあるこの映画こそが、<マイケル・ムーア>なりのバランスの取り方で、アメリカ自体のバランスでもある。ドキュメンタリーは、偏った視線で物事を見てはいけない。が、パーフェクトに何にも思い入れをしないと、言う事も有り得ない。コレはドキュメンタリーじゃない。プロパガンダだ。確信犯だ。<マイケル・ムーア>こそがアメリカだ。アメリカの倫理観だ。日本人とは違う。何もかも。