黒い十人の女/103分


黒い十人の女

9人の愛人が男を殺す計画を立てる。やがて男はその話を知り…。<市川崑>監督がモノクローム映像をスタイリッシュに用い、時にブラック・ユーモアも醸し出しながら描く、男と女のピカレスク・ロマンの秀作。多分、狂言殺人が流行ってた時期だとは思うのだが、あまりサスペンス部分は重要じゃないのかな。幾つかのアイデアが散りばめられているが、物語を重厚に見せる事に成功している訳ではないし、第一、十人必要?しかし、画面の圧力には圧巻!<市川崑>の演出がバリバリ効いていて、一癖も二癖もある女優人に、映像が全然負けていない。説明過多に思える台詞回しも、逆に映像に合っている。それと、主人公の腰が軽くて、昼行灯なTVプロデューサーを[船越英二]が演じるのだが、物凄くカッコイイ!必見。何か、不思議と画面に惹き付けられてしまう、不思議な映画だった。まあ、女性の方が好きだろうね。こういぅ映画は。<<